1回戦の相手は福島高専。 慣れない棒銀にしてみたのですが、 1筋から仕掛ける勇気がなくて3筋に手をつけたところ、 後手が角を手放して△86歩と仕掛けてきました。
以下は▲同歩△同角▲88歩△77角成▲同玉と進行。 △86銀から△87歩だとうるさかったのですが、 △27銀とされたので▲48飛と逃げておいて以下圧勝。
副将は相手のエースに惜しくも敗れましたが、
大将が時間勝ちをおさめて2-1で2回戦進出となりました。
しかし、大将は個人3位の強豪に負け、
副将も接戦の末詰まされてしまい、1-2で2回戦敗退となりました。
次は個人戦。 ただでさえ強い人が増えてきたというのに、 今年はさらに明石高専の強豪1年生が参入してきたため、 厳しい戦いが予想されました。
個人戦1回戦。△52飛▲64銀の形なのに、△55歩に▲65歩と突き違えるという 不思議なことをやって損をしました。 呆れたことに△55飛には▲46角で有利と思っていたんです。 (当然59に飛を成られてオワ)
しかし実戦は、後手が端攻めに対する対応を誤ったようで有利に。 図から▲35角△同歩▲34歩と一気に決めました。以下十数手で勝ち。
勝ったとはいえ、読みの粗さが目立ち、不安を感じさせる将棋でした。
決勝進出をかけた予選2回戦は▲45歩早仕掛けを採用。 △63金でなく△74歩と突かれたときにはいつも▲46銀と上がっています。 以下は理想的な展開に。
△63金▲35歩△45歩▲33角成△同桂▲57銀△22飛▲34歩△同銀▲66角△51角▲32歩
(次図)
これはこちらが良いはず。しかし角は88に打つべきでした。
何故66に打ったんだろう…。65歩と突かれて丸一手損しました。
それでも将棋は居飛車有利に展開してゆきます。
しばらく進んで図。こちらは駒損ですが、 振り飛車側は歩切れ、しかも飛の位置が最悪なので成算がありました。 図で僕が指した手は▲59銀。1手パスのようですが、次に▲77桂と跳ねられると 攻めが切れない形になってきます。
実戦は△74玉と桂を払ってきましたが、▲96角が必殺の一手。
以下数手で勝ちとなりました。△63玉でも▲96角があるので、
▲59銀と引いた局面では
振り飛車側の指し手が難しいと思います。
決勝1回戦は対石田流。相手のミスで序盤早々に馬ができ、
以下押し切りました。よって省略。
決勝2回戦は矢倉。 相手が無理気味に攻めてきたのを丁寧に受け止め、 図は持駒の銀を76に打ったところ。 中段の厚みと3歩得が大きく、ここでは作戦勝ちでしょう。
▲65歩を保留していたために、図の数手後で△72飛と回られて少し面倒なことになりましたが、 ▲74歩〜▲65銀右と強く指して制勝しました。
将棋の内容とは関係ないですが、この将棋を指している途中に、
どなたかが来賓の木下先生に「彼は詰将棋作家ですよ」と紹介しているのが
聞こえてきて吃驚しました。
3回戦では再び45歩早仕掛けを採用。
△74歩ではなく△63金だったので▲46銀戦法?は使えず。
悩んだ挙げ句今回は▲66歩と指してみました。数分間止まる指し手。
僕は、時間で優位になることはとても重要だと
考えているので、作戦は成功したといえます。
しばらく進んで図。 ここでは△62角と頑張る手を警戒していました。 ▲52銀と打っても△同金▲同竜△17角成の展開は自信がありません。
しかし実戦の指し手は△52歩。これは正直ありがたい手です。
力強く▲43歩と垂らして優勢を意識しました。ここで後手が
△85桂と跳ねてきたので、▲65歩と角まで活用できるようになり、
最後は大差に。ベスト8が確定しました。
去年の成績に並ぶためになんとしても勝ちたい準々決勝。 ひさしぶりに先手番を得たので、 後手の三間飛車に急戦策を採用しました。 数手前におかしな手を指してしまったのですが、 図での形勢は互角だと思います。
しかし図での▲78金は逸機で、すかさず△55歩が飛んできました。 ▲同馬△63金となっては眠っていた飛車が大威張り。 以下はポッキリと折れてしまいました。
戻って図ではとにかく▲53歩を決めるべきでした。
△同金は▲42香成でひどいので△62金寄くらいでしょうが、
▲43香成と指した局面は相当です。
△37竜には▲55馬がぴったりですし。
団体戦では、4年目にして初めて先鋒を経験しました。 先鋒なら余裕だろうという驕った気持ちがどこかにあって、 勝ったとはいえヒドイ将棋を指してしまいました。反省。
個人戦の結果はベスト8。去年の成績には届きませんでしたが、 去年が良すぎただけで、実力はこんなものです。 準々決勝の相手はそのまま勝ち進み、 決勝戦では千日手指し直しの末に優勝しました。 強い将棋で痺れました。 1局目の46角〜25歩の凌ぎなんかは近将あたりに載るんじゃないかなあ。 楽しみです。
今回は、団体戦・個人戦共に 定跡の領域で戦うことをうまく避けることができました。 また、自分にしては珍しく手厚い将棋が指せたと思います。 居飛車にこだわったのも良かったようですね。
来年の全国高専将棋大会の開催地は沼津。 編入試験の日程次第では参加できない可能性もありますが、 もし参加できるのであれば良い成績が残せるように頑張りたいと思います。