真夏日  猛暑を乗り切るスイカ大食いバトル 猛暑が続く真夏の日々。 とあるスタジオにて、再びしょうもない生放送が行われようとしていた・・・ やけに広いスタジオである。 本番開始、5秒前のカウントダウン・・・そして番組は唐突に始まった。 ルカリオ(以下ルカ):はい、というわけでお茶の間の皆さん、お久しぶりのリポーター兼・司会のルカリオです。 オオスバメ(以下スバ):そして私は初めまして。今回お休みしているドンカラスさんに代わって私がサポートします。   そんなわけで今年も伝説共が繰り広げるしょーもない大食いバトルの季節がやって来ました。 ルカ:いや、そんなしょーも無いとか言ったら身も蓋もありませんよ。私も正直どうでも良いと思ってるのですが、、、。    前回の大食いバトルが色んな意味で衝撃的だったのか視聴率高かったみたいですし。 スバ:正直、ルギアさんとホウオウさんの姿は凄まじかったですからね。ぶっくぶくのパンパンに肥え膨らんで。 ルカ:放送してませんが、あの後も決着がつかないで結局更に太ったみたいですよ。それは恐ろしいまでに巨大なお腹のバケモノと化していました。    メタボとかデブとか、そんな言葉では言い表せないですね。ひとことで言うなら「マル」だな、と。 スバ:まぁ、そんなマルいルギアさんには、今日のバトルの解説役・ゲストとしてお越しいただいています。 ルカ:え、ちょっと待ってください聞いてませんよそんな話は。 ズシーンと怪獣の足音みたいに地響きを立てながら真ん丸なルギアさんがやって来ました。 ルギア:どうも、マルマインかゴローニャに近くなるほど丸くなったルギアです。 ルカ:いえ、言うほど丸くないですよ。むしろ特別な計算式で数値化するとスマートに近いぐらいです。 スバ:それは流石に無理がありますよルカリオさん。さて、前置きが長くなりましたが、今回のメインに登場していただきましょう。  グラードンさんとカイオーガさんです!はい、拍手〜〜! \ワー、パチパチ(SE音)/ グラードン(以下グラ):現時点、最高体重記録保持者で隣にいる青い奴よりイケてるポケモンですこんばんは。 カイオーガ(以下略):とかほざいてる隣の赤い奴と戦ったらガチで十中八九勝てるポケモンです、こんばんは。 バチバチとにらみ合い、火花を散らすグラカイの2匹。なぜ、彼らが大食い大会に出場したのか… 語れば長い話になる。3行ぐらいの。 スバ:えーとですね。夏のイメージといえば、暑い日差しだろう。いいや、海だろう。と、お互いに譲らないのですよ。 ルカ:はぁ、まぁ別にどっちでもいいのですが。 スバ:夏の浜辺には、暑い日ざしもさざ波打つ海も必要不可欠・・・どちらが似合うか決められない。ならば夏の風物詩、スイカの大食い勝負で決着をつけたいーーとまぁ、そういうわけですよ。 ルカ:想像してた以上にしょ〜〜〜も無い対戦の動機でしたね。 スバ:そんなわけで、番組側が用意させていただきましたよ。特性のスイカ、ざっと1000個! ルカ:え、ここのディレクターは馬鹿ですか?・・・いや、きっと馬鹿なんでしょうね。 スバ:えー、そしてスイカ割り職人(?)には岩でもスイカでも割るのは大得意なニドキングさんにもお越し頂いてます。 キング:まさか本当にスイカ割りまでする時が来るとは思ってなかった。 スバ:やる気満々のご意見、ありがとうございました。 ルカ:そうでしたか? スバ:さて尺が・・・時間も推してまいりましたし、そろそろ試合開始したいと思います。選手のお二方、意気込みをどうぞっ! グラ:スイカなんて、軽く数千個食べてやりますよ。 ルカ:いや、1000個しか用意されてませんから。足りませんからね? スバ:一方のカイオーガさんは、どうでしょうか。 カイ:・・・zzz  え、ああそうですね趣味は音楽鑑賞ですかね スバ:開始直前で、この余裕。流石です ルカ:いや、明らかに寝てましたよね? スバ:では試合開始ーーーー!! いきなり始まった大食いバトル。正直、どっちが勝っても別にどうでもいい気がする。 試合開始から10分が経過ーーー ルカ:想像以上の速さで食いまくってますね。心なしか、2匹ともお腹が張ってきたように思えるんですが。 ルギア:伝説のポケモンと呼ばれる存在が、なんともガツガツとみっともない食べ方を・・・先輩として恥ずかしい/// ルカ:いや、あんたも凄かったんですけどね?というかルギアさんの威圧感が凄いです。なんでダイエットしなかったんでしょう。 ルギア:実は結局大食いバトルはホウオウの奴と決着がつかなくて・・・あれから何度もいろんな食べ物でバトルしたからな。     おかげで体重とお腹周りがが以前より、ちょっぴり増えてしまった。てへ。 スバ:はいはい、テレビの前でだけ「てへ☆」とか言って可愛くさアピールしなくていいですから。     休日にビールかっ食らって腹ボリボリ掻いてるようなタイプだってのはみんな知ってますから。 ルギア:な、なんでオフのプライベート知ってるんだ?! スバ:Σマジだったんですか。こっちの方が驚きましたよ! そんなしょうもないやり取りを続ける間も、グラードンとカイオーガはひたすらにスイカを食べ続ける。 試合開始から30分経過 スバ:山のようにあったスイカがみるみる減りましたね。 ルカ:それに反比例して、グラードンとカイオーガのお腹がみるみる膨らんでいきますね。もはや完全にメタボの域を超えてます。 スバ:種まで食べれる特性スイカというだけあって、凄まじいペースですね。このままでは尺があまってしまいます。 ルギア:彼らを見ていたら、私もお腹が空いてきたのだが。 ルカ:さっきからゴーゴーとウルサイと思ったらあなたの腹の虫でしたか。防空壕に避難しなくちゃいけないのかと思いましたよ。    弁当でも食べておとなしくしてて下さい。 スバ:伝説相手にも、物怖じしませんね。映画主役なうえに、ゲームのギャラでもガッポリ稼いでそうですもんね。 ルカ:いやな印象を植え付けないでくださいよ・・・そこの風船デブ、じゃなかったルギアさんがあまりにも威厳の無い姿をしているせいでつい。 ルギア:え、なんか結局馬鹿にされてる? 試合開始から1時間経過ーーー ルカ:完全にスイカ体型となってきましたね。カイオーガさんは丸々と膨らむと思いきや、意外とぼってりお腹になっていってますね。 スバ:あんなに食べて、よく戻しませんね。 ルギア:私ならひとりで1000個食えそうなもんだが・・・。少しわけてもらっていい? ルカ:いや駄目ですよ、あんた何しに来たんですか!っていうか、普通に足りない気がしてきました。 スバ:え、もう残り100個しかないの?って、まぁグラードンさん達のあのお腹を見れば納得ですが。 結局、試合開始から1時間と20分ほどで用意されていたスイカは全部食べきってしまった。 しかも全くペースの衰えなかった2匹はきっかり500個ずつ平らげて見事な風船腹を形成していた。 それはそれは立派なお腹周りで、太ったというよりも、巨大化したと言いたくなるレベルである。 ルカ:えー、という事で急遽、サドンデスの第二試合をはじめたいと思います。急いで用意しているのは、同じく真夏の海の目玉・焼きそばです! ルギア:ほう、麺類か・・・あの時の試合を思い出すな。(ググウゥ) スバ:あの、いい加減うるさいしマイクが音拾えなくなるので、そこの青い風船じゃなかったルギアさんにもたらふく食べさせてやってください。 そして休憩タイム。グラードンとカイオーガは見事なまでに膨らんでおり、お腹周りが開始時の数倍、見事な弧を描いていた。真ん丸お月様とはこのことだ。 グラ:げふぅーっぷ。ふぅふぅ、意外とやるな。ぅっ、腹がきつい、、 カイ:お、お前もな。まぁ勝つのは私だが。 10分の休憩を終えて、試合再開。 急遽作られた大盛りの焼きそばが2匹の前に運ばれ始める。 すでに膨れた体で口が遠いので、サポートのポケモンスタッフが彼らに食べさせていた。 スバ:ええっと、これって試合決着がつくんですか?今のところ、ずっと互角に見えるのですがルカリオさん。 ルカ:私も同じように思えてきました。そして、なんか気づいたら・・・大変な事態になってるのですが。 スバ:後ろが、なんか・・・アレですよね。 ルカ:ええ、なんか柔らかいけど弾力のある感触がどんどん力強く背中を押してくるんですよね。 いわずもがな、太ったルギアが大会に触発されて焼きそばを食べまくり、更に膨れたせいで巨大化したお腹である。 ルカ:前方に大玉がふたつ。そして真後ろに超大玉。逃げ場なしですね スバ:私はちょっと用事があるのでこの辺で、、、 ルカ:飛んで逃げるのだけは認めませんからね? スバ:あ、ちょっとなんで足を掴むんですかっ。そして後ろが、・・・凄く大きいです・・・。 ルギア:ソース味も良いけど、塩味マジうまい。 ルカ:ちょっとは塩分とか気にしてください。どんだけ腹膨らむんですかあんたら。 スバ:さり気にグラードンとカイオーガさん達も凄い事になってきましたね。胃の容量と腹の膨張率は確かに伝説級ですわ。   あ、気づいたらカメラマン逃げてる。自動設定になってるし! 第2試合の開始から、2時間が経過ーーー ルカ:彼らのお腹より、先に、もう私が限界です。 スバ:ドンカラスさんが、この仕事休んだ理由が、わかりました。 巨大な3つの球体がスタジオを支配する。そしてお腹に完全に敷かれ、潰される司会進行の2匹。 その後、彼らの行方を知るものは誰も居なかった・・・ BAD ENDN 球体 ・・・ではなく。1時間経過 ルカ:ハッ・・・意識が飛んでました。オオスバメさん、生きてますか? スバ:はい、危うくDEAD END直行ルートかと思いましたが助かりました。ルギアさんがどいてくれたおかげで事無きを得ましたよ。 ルカ:え、あの体型で動けたんですか。今だけは伝説のポケモン侮りがたしと心から思えますよ。 スバ:全く本当に。 ルカ:それで、あの後どうなったんですか? スバ:結局グラードンさんとカイオーガさんの決着はつかないで、今はルギアさんと三つ巴の大食い勝負してますよ。ほら、あっちの方に。 ルカ:・・・風船なんてもんじゃないですね。なんという満月腹。よくパンクしないもんです。 スバ:さて、時間もいい感じになって来ましたので、今回の大食いバトルはこれにて終了!という事で。 ルカ:またこんな終わり方なんだ。放送事故なんてもんじゃないですね。 スバ:では、また次回お会いしましょう〜。 ルカ:正直もうこりごりです・・・。 3日後。 グラードン:ふぅー、ふぅー、もう駄目だぁ〜〜げっぷ! カイオーガ:うぷっ。奇遇だな、私も限界がきたみたい、だ。 グラ:は、腹がはち切れそうだ。本当にパンク寸前ってぐらい食っちまった。 ドズゥーンと仰向けに倒れるグラードン。そのお腹はスタジオの天井スレスレに達するまで巨大に膨張していた。 必死にお腹を両手でさするが、ほとんどの部分カバーできずに苦しんでいた。 カイオーガも限界まで膨らませたシャチのビーチバルーンか何か、それ以上のでっかい風船体になり、ろくに身動きも取れない状態だ。 その一方で・・・ ルギア:なんだだらしないなお前たち。うぷっ。(ずるずる、ムシャムシャ、もぐ、ばっくん、ゴブゴブ)・・・お代わり!! 倉庫に眠っている食料も全部持ってきてもらい、それを食べ続けるルギアはグラードン達以上に太り、膨らんでいた。床にはヒビが入り、今にも突き抜けそうである。 余りにも信じられない食べっぷりに、大食い耐久レースの放送を今度特番でやる事になったそうだ。 ルギアは自分が限界と思う段階になるまで食べ、そして膨らむのをやめないだろう。 とりあえず先にスタジオがギブアップしそうなので、早い段階で会場を移動してもらうしかなさそうである。 おしまい