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理解できない日本

 4カ月ぶりに日本に帰ってきたが、相も変わらぬ反朝鮮、反総聯キャンペーン。

 ミサイル発射訓練に続き核実験を成功させた朝鮮はといえば、ヒステリックに騒ぐ日本ほど好戦的な雰囲気ではない。ましてや経済が疲弊し、市民の生活が極限状態というわけでもない。

 本格的な冬を迎える平壌をはじめとする各地では、この時期もっとも大切な暖房が十分とは言わないまでも保障されている。食糧に関しても、夏場に一部の地域で水害があったものの、全般的に作況はとてもよかった。

 平壌市内では、子どもたちまで家族が総動員して行われた「キムジャン」も終わり、それぞれの職場では今年のキムチの出来栄えに関する話題でもちきりだ。とともに、年の瀬も迫り受け持った仕事を成功裏に終えようと、例年と変わらない雰囲気に包まれている。

 朝米間を基本に6者会談の再開が合意された。朝鮮ではこれを機に情勢が180度変わるという楽観的な観測はないものの、これ以上の情勢悪化はないという意見が大勢を占めている。

 6者会談参加国が朝鮮への経済制裁を強めているという日本での報道は、事実からはほど遠い、「ただひとり朝鮮への制裁を強化している日本の態度が理解できない」というのが平壌市民の声だ。

 今に始まったわけではないが、事実のわい曲も甚だしい日本の報道に慣れるまでには、しばらく時間がかかりそうだ。(松)

[朝鮮新報 2006.12.5]